
ギイチョッチョ(イチモンジセセリ)
初韮はうまい。春、伸びはじめた葉を初めて刈る韮だ。雑草もまだ幼いから、切出しナイフで根元から切り取る。切り取った断面には、根が吸いあげている水が露のように湧きあがる。韮は独特のにおいがするから、嫌いなひとも少なくあるまいが、私は好きだ。強い野菜で、10日もするとまた刈り取れるほど葉は伸びる。初韮のうまさは、やわらかさと甘さだ。サッと湯がいて鰹節をかけてもいいし、お汁の実、とき玉子を落としてもうま […]

オニグモ(その2)
8月のある朝、新聞をとりにでて驚いた。巣になにかかかっている。鳥だ。鳥ではないか!クモの巣に鳥がかかっている。動かない。生きているのか?クモはいるのか?いや、カマキリがいる。まず現場写真。トリの命にかかわることだから。すかさず、棒で巣糸をたぐり、トリを掴んだ。生きている。糸でベトベトでもない。大丈夫そうだ。カマキリが鳥の肛門あたりに喰いついている。ここは羽毛がないからだろう。答えるわけもないトリ […]

『ブンブン』
ブンブンが花にすがりついている。ゆうべ咲いたネムの花が、朝のうちはまだ萎れない。花を食べている。 昆虫をおもいどりに撮るのは難しい。相手は動く。逃げる。ブンブンのような甲殻類は、とまっているとしても、ちょっとしたショックで落下し、身を隠す。また、生きている姿がどうか、昆虫を知っているひとにはすぐわかる。 人為はバレる。このブンブンはリロカナブンやアオカナブンほど鮮やかではない。しかし、なかなか […]