体調を崩している家内が、施設で書いた書に賞状をいただいた。日頃気遣ってくれるひとびとに賞状の写真で感謝と報告をしよう。

複写は明るい窓際で、自然光頼りに私は行う。被写体を床に置き、真上から撮る。今回は紙をまったいらに伸ばす目的で、3日間、賞状を絨緞の下に敷いておいた。幸い、紙の表面にテカリがなかった。明るい窓際でも直射日光は曲者だ。たとえば三脚の影が画面を邪魔する。曇り日がよかろう。

三脚は、それこそズッシリ、ガッチリがいい。一旦きめた位置が、カメラやレンズの操作で動いてはいけない。エレベーターや雲台操作で捕らえている画面がズレル、ユガム、マガルもいけない。作業に時間がかかるだけでなく、結果もゆがみや不均等といった問題がついてくることが多い。

大型三脚のエレベーター下端に、プレートを取付ける。L字型ブラケットの、Lのタテ棒を上向きに固定して、レンズを真下に向けた。(タテ棒を下向きに取付ければ、被写体への距離を短くできる)プレートを三脚の脚に触れないように、少しずらして固定する。エレベータークランクを操作しても、プレートは脚に触れない。(矢印、鉛筆の先をみよ)L型ブラケットも、わざとプレートに角度をつけて固定すると好都合だ。(消しゴムのところ)プレートもブラケットも、固定する方向を選べることが大事である。かつてスリックがヴァーティカルブラケットやコピーヘッドと称してつくっていたが今はもうない。

雲台を外して、エレベーターの上から下につけかえたり、エレベーターそのものを上下ひっくり返してレンズを真下に向けられる三脚もある。しかし、雲台を使うと、真直角を出しにくい。L型ブラケットなら、ブラケットそのものが真直角を含んでいるから、苦労して被写体とカメラを平行にもってゆく作業を省ける。

ファインダーを通して、賞状をみる。カメラのフレームの中に、上下左右余白等分に賞状を置く。少々の曲がりを気にして置き直す。確認をくり返す。桃色の絨緞の上に置いた被写体を、目はファインダーを通して被写体を見ながら、手は黒い敷布を少しずつ動かして位置を決める。画面の中の被写体の大きさは、クランク操作でカメラを上下させられるから、クランク付三脚が便利だ。

病人がいると、医療記事に目がとまる。ちょっとしたものの紹介記事が関心をひくことがある。気がつく度に絨緞の下に新聞をかくす。ショートステイから帰ってくる日の午前中、ひとりだけの時間、天候が許すと複写をする。メモ代わりである。しかし、実物の新聞に似た色に仕上げるのはむずかしい。専門家はスタジオでライト調整で撮ると聞くが、私は自然光窓際派だから、いろいろと露出を変えて、実験してみるのである。

 

ポイント


三脚は、それこそズッシリ、ガッチリがいい。一旦きめた位置が、カメラやレンズの操作で動いてはいけない。


 

 

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