雲台の止まりがわるいが、とよく相談を受ける。しっかり締めてもカメラがオジギをしてしまうというのだ。結論をさきにいうと、カメラネジが緩む方向に重力がかかっている。そのことにお気づきでないのでは…ということ。以下説明するのでご確認いただきたい。

三脚が写っている二枚の写真は、両方ともタテ位置撮影である。黄色の皮がはじけて赤い実をみせているのはツルウメモドキ、緑の葉の中にみえる赤い実がヤブコウジ。ツルウメモドキはエレベーターの左側に、ヤブコウジは右側にセットしてある。両者真反対。

シャッターボタンの位置は、ツルウメモドキは上、ヤブコウジは下にきている。雲台の止まりが思わしくないといわれる条件は、エレベーターの左側にタテ位置でカメラを構えたときに起こりやすい。ツルウメモドキの場所だ。

カメラは、雲台にネジで止める。ネジは時計まわりにまわせば締る。反時計まわりに力を加えると緩む。カメラをタテ位置にしたとき、重力はどうかかるか。エレベーターの左側にカメラタテ位置だから、シャッターボタン上側にセットすると、操作中にカメラを止めたネジが緩む方向に力が加わる。それで自分では締めたつもりのネジが緩んで、カメラが動く、レンズがオジギする、この雲台締りがわるいというわけ。セブコウジ撮影例でも、カメラネジ締付が不完全ならば、フレームが移動することはある。しかし、レンズがガクンと真下を向くことはまずない。

ツルウメモドキの場合にしても、ネジが締る方向に重量がかかるようにカメラをつけかえればいいともいえる。しかし、撮影はネジだけの問題ではない。どこからみたらきれいか、背景はどうなるか、光のまわり具合はどうかなど、作画上の制約が大きい。うっかりするとネジが緩むことを百も承知で注意して使うのである。鉢の向きを変えたら…という説もあるかもしれないが、軽々に動かせないケースもある。万事がうまくゆくことは少ないと覚悟すべしである。

ついでながら、雲台のカメラ台にカメラ背当てを最初に設けたのは80年代のスリックグランドマスター。現在販売中のベルボンのクイックシューにもカメラ背当装備のものがある。

 

ポイント


しっかり締めてもカメラがオジギをしてしまうというのだ。結論をさきにいうと、カメラネジが緩む方向に重力がかかっている。


 

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